自分を操る超集中力

第1章 集中力を自在に操る3つのルール

  1. 集中力の高い人は、鍛え方を知っている
  2. 集中力の高い人は、実は長時間集中していない
  3. 集中力の高い人は、「疲れ」を脳でコントロールしている

・集中力の源は、ウィルパワー

前頭葉。一定の量があり、集中力を使うたびに少しずつ消耗していく。出どころは1つしかない。

姿勢に気をつける

多すぎる選択肢は、ウィルパワーを人間から奪い、結局、決断できなくなる
→人は行動ではなく「意思決定」で疲れる

 

・習慣化のメカニズム

習慣化されたものは前頭葉ではなく、小脳が主に使われる。ウィルパワーを使うことなく集中している。

 

・取り組む時間を短く区切るほど早く終わる

短時間の集中の繰り返し

 

「集中力を保つことができた」という記録を残す(暗示する)

 

 

第2章 高い集中力を生み出す7つのエンジン

集中力を起動させる7つのエンジン

  1. 場所
  2. 姿勢
  3. 食事
  4. 感情
  5. 習慣
  6. 運動
  7. 瞑想

場所

・集中できる色は水色

注意を逸らすものを断捨離する→集中したい対象以外「何もない場所」を作ることで自然と集中力は高まり、勉強も仕事も捗っていきます

・机に置くだけで、集中力が高まるアイテムは「鏡」

自分の顔を見て今の自分と理想の自分を比べて、理想の自分に近づけようという力が生まれる→自己認識力

・昼間に浴びるブルーライトは集中力、分析能力、思考力を高めてくれる

創造性が求められる作業を実施するときは、カフェくらいのうるさい場所
インプットする作業には静かな場所の方が適している

 

姿勢

前頭葉のエネルギー源はブドウ糖と酸素、送り届ける役割が血液

・15分に一度立ち上がるだけで脳がクリアになる→椅子に座る時間を減らす

 立っているときは、座っている時に比べて、認知能力や集中力も判断力も大きく上昇することが研究で明らかになっている

 

食事

脳はブドウ糖がないと働かない

低GI食品を中心とした3食+ナッツ類を中心としたおやつの補給

カフェインの効果が出るのは20~30分後→パワーナップと合わせる
カフェインの効果が切れた時の体の怠さを回避するために、乳製品と一緒に摂取する(カフェインの九州を穏やかにし、効果が切れた時の反動を和らげてくれるから)

・1~2時間にコップいっぱいほどの水分を補給するというのが目安

 

感情

・ちょうどいい難易度のものに取り組んでいる
・取り組んでいる対象へのコントロール感覚がある
・直接的なフィードバックがある
・集中を妨げる要素がシャットアウトされている

 この4つの条件が満たされていると、フロー体験と呼ばれる高揚感を覚えることができる。

■怒りは行動力や問題解決力を高めてくれる
■「哀しみ」は、冷静でフェアな意思決定を促す
■「喜び」「たのしさ」は想像力を高め、意思決定を速くする

 

習慣

 脳は行動することによって疲れるのではなく、小さな意思決定の連続によって疲れていく。面倒なことで悩まないために、仕組みに働いてもらおう。即時判断の習慣が、ウィルパワーを溜めてくれる。

 

運動

 20分の軽い運動をした後の3~4時間は認知能力、集中力や考察力が高まることがわかっている

 運動を始めてから最初の5分で得られる刺激によって脳が感じていた疲れが取れていく。緑の中で5分休憩する。

 

瞑想

  1. 体を動かさず、じっと座る
  2. ゆっくりと呼吸する(7秒鼻からすって、7秒口から吐く)

呼吸に集中するだけ。

 

 

第3章 疲れをリセットする3つの回復法

疲れの種類

  1. 体の疲れ(肉体的疲労)
  2. 心の疲れ(精神的疲労)
  3. 神経の疲れ(神経的疲労)

1-脳は疲れを知らない
2-3つの疲れを軽減し、ウィルパワーをしっかりと回復させる

 

■睡眠

疲労の回復や損傷してしまった神経細胞の補強
・記憶の定着

睡眠の質は22時〜2時に深い眠りに落ちているかどうか(成長ホルモンガキづついた細胞を修復し、疲労を回復させる効果がある)

セロトニンを作るには、起きてから午前10時までに日光を20~30分ほど浴びることや散歩などの軽い運動をすること、そして肉や魚、豆乳や納豆といった大豆食品、乳製品などに含まれるトリプトファンを摂取することがよい。

・音ではなく光で起きる

15分のパワーナップは、3時間の睡眠に匹敵する

→椅子に座った状態で目を閉じ、腕を枕に呼吸のペースを落とすことでも同様の効果が得られる。

 

■感覚から癒す

脳の疲れは目の疲れ

  1. 目を温める。蒸しタオルなどで5分ほど目元を温めると、目の周りの筋肉の血流が改善され、眼精疲労のほか、ドライアイなどの辛さも軽減される。
  2. 目のストレッチを行う。まぶたをギュッと固く閉じ、その後パッと大きく開く。数回繰り返した後眼球をゆっくり上下左右に動かす。仕上げに眼球を右回りに一回転、左回りに一回転、ゆっくりと円を描くように回す。
  3. 目を休ませる。真っ暗闇の中で視覚情報をシャットアウトする。

ローズマリー

脳への血流に作用し、ウィルパワーが回復する。記憶の改善に効くとされていて、認知症改善にも利用されている。

・ペパーミント

爽やかな香りにはリフレッシュ効果があり、敏捷性や集中力を高める。仕事や勉強による疲労、眠気を改善する力。

・シナモン

脳の認識機能と記憶力を高めることができる。

 

■不安を書き出す

「試験に対する不安について書き出す」ことで、ワーキングメモリーが不安や心配事で一杯になった状態から解放する。

・簡単な仕事から取り組む。最初の5分集中できれば、その後も集中できる。

 

第4章 集中力を自動で作り出す5つの時間術

■超早起き

脳は朝起きてから2時間の間に最もクリエイティブな力を発揮する。朝のゴールデンタイムは、朝食後の30分。1日の中で最も集中して物事に望みやすい。

取り組む作業に高い集中力が必要な人ほどウィルパワーが十分に回復するに足る

17時ごろは心臓などの循環器系の効率が1日のうち最も高く、力が出やすい

午前10時は認知能力が高く、集中しやすいことがわかっている

 

・朝、行うべき7つの行動

  1. 早起きして、朝食を摂る
  2. グリーンエクササイズなどで、朝日を浴びながら軽く汗をあがす
  3. モチベーションの上がる話題や言葉、詩に触れる
  4. 毎日1つ、ノートパソコンなどに日常の幸せへの感謝を書き留める
  5. 毎日「今日が人生最後の日ならどうする」と自分に問う
  6. その日の計画を10分以内に立てる
  7. 短時間の瞑想をする

5→長期と短期のスケジューリング、もし成し遂げたいことが浮かばないなら「やりたくないこと」「この先、やるつもりのないこと」をはっきりさせる

・朝はインプット
・昼はアウトプット
・夜は復習し定着させる

 

■ポモドーロ・テクニック

25分の集中と5分の休憩を繰り返すもの

いずれにしろ作業に飽きる前に休憩することで、再開した時もスムーズに集中状態に戻ることができる。

25分間で集中することはただ一つ

「他のことをしない」「代わりのことをやらない」というルールを守るだけで、集中力が必ず高まる

・5分間は、無意識の力を借りる時間

休憩の前後でやることを変えてはいけない

 

■ウルトラディアンリズム

90分、20分のリズムのこと

人の作業時間というのは強制的に区切らない限り、自分の持っている時間の限界まで延びてしまう→パーキンソンの法則

20分休むことが大きな意味を持つ

 

■アイビー・リー・メソッド

今使える時間で何をするのかあらかじめ明確にしておく

  1. 紙に「明日やるべきこと」を6つ、メモする
  2. その6項目を重要だと思われる順に1、2、3、4、5、6と番号をふる
  3. 翌日、このメモの順番に従って仕事を進める
  4. もし全部できなかったら悔やむことなく忘れる
  5. その後明日のための6つの項目を新しくメモする
  6. 1~5を繰り返す

大切なこと以外は、やらない

その番号の項目が終わるまでは、1番のことしかしない

 

■スケジュールに余白を作る

感情の乱高下や無駄な落ち込みを避けるためにも、「何もしない時間を予定しておくこと」が役に立つ

計画的にサボると、集中力が自動的に引き上げられる

 

スタンフォード式最高の睡眠

0章 「よく寝る」だけでパフォーマンスは上がらない

 

短時間睡眠の人は短命

「短時間睡眠の女性は肥満度を表すBMI値(体格指数)が高い」

  • インスリンの分泌が悪くなって血糖値が高くなり糖尿病を招く
  • 食べ過ぎを抑制するレプチンというホルモンが出なくなる
  • 食欲を増すグレリンというホルモンが出る
  • 交感神経の緊張状態が続いて高血圧になる
  • 精神が不安定になり、うつ病、不安障害、アルコール依存、薬物依存の発症率が高くなる

睡眠という基礎があってこそ、食事やエクササイズの効果が上がる

「最初の90分」を深くせよ!

深い眠りの90分→浅い眠りのレム(急速眼球運動「Rapid Eye Movement」の頭文字をとった)睡眠→4,5回くらい繰り返す

グロースホルモン(成長ホルモン)が多く分泌されるのも、最初のノンレム睡眠が訪れた時:大人の細胞の増殖や正常な代謝を促進させる働きがある

「寝る時間がない」なら最初の90分の質を下げてはならない

 

 

1章 なぜ人は「人生の3分の1」も眠るのか

睡眠ミッション① 脳と体に「休息」を与える
睡眠ミッション② 「記憶」を整理して定着させる
睡眠ミッション③ 「ホルモンバランス」を調整する
睡眠ミッション④ 「免疫力」をあげて病気を遠ざける
睡眠ミッション⑤ 「脳の老廃物」をとる

 

2章 夜に秘められた「黄金の90分」の法則

・睡眠の質は最初の第一周期の質で決まる

長く起きていると眠りたい欲求「睡眠圧」が蓄積し、眠るとこの圧が第一周期で放出される。何時間寝ようが最初の90分が崩れれば、残りも総崩れになってしまう。

 

最初の90分が「黄金」になる3大メリット

  1. 寝ているだけで「自律神経」が整う
  2. 「グロースホルモン」が分泌する
  3. 「脳のコンディション」が良くなる

「体温」と「脳」に眠りスイッチがある

深部体温日中高くて夜間低いが、手足の温度はその全く逆で、昼に低くて夜間高い

→スムーズな入眠に際しては深部体温と皮膚温度の差が縮まっていることが鍵

 

3章 スタンフォード式最高の睡眠法

入眠前→いったん皮膚温度を上げ、毛細血管から熱解放し、効率的に深部体温を下げる

入眠後→深部体温は下がり、皮膚体温は上がっている

  1. 覚醒時は体温を上げてパフォーマンスを上げる
  2. 皮膚温度を上げて熱解放すると、深部体温は下がり入眠する
  3. 黄金の90分中はしっかり体温を下げて、眠りの質を上げる
  4. 朝が近づくにつれて体温が上昇し、覚醒していく

睡眠のクオリティを上げる3つの「体温スイッチ」

①就寝90分前の入浴

 深部体温は上がった分だけ大きく下がろうとする。皮膚温度と深部体温の差をより縮めることができる。
 寝る90分前に入浴を済ませておけば、さらに深部体温が下がっていき、皮膚温度との差も縮まりスムーズに入眠できる。

すぐ寝るときはシャワー→深部体温が上がりすぎないように

②足湯に秘められた驚異の「熱放散力」

 シャワーより効果的な即効スイッチは足湯。
「足湯」で足の血行をよくして熱放散を促せば、入浴と同等の効果がある。

 靴下を履いたまま寝てしまうと、足からの熱放散が妨げられる。脱がない靴下は、眠りの助けにならない。

③体温効果を上げる「室温コンディショニング」

 室温を整えておかないと、寝具のメリットを引き出せない。湿度が高すぎると発汗しなくなり、手足からの熱放散を妨げられ、眠りが阻害される。

 脳の温度はレム睡眠の時に少し高くなる。休めるには温度を下げた方がいい。

 

入眠をパターン化する脳のスイッチ

①「モノトナス」の法則

 モノトナス(単調な状態)にすることは、眠るための脳のスイッチ。寝る前の娯楽は頭を使わずにリラックスして楽しめるもの。「退屈」は普段あまり歓迎されないが、睡眠にとっては「良き友」。ブルーライトが危険なのではなく、スマホが危険。

②正しい羊の数え方

 寝る前の運動はあまり真剣にやりすぎない方がいい。脳が能動的に活動するため。パッシブ(受け身)な状況が不可欠である。

 

カフェインが眠気覚ましになる→カフェインが人を眠らせるアデノシンの働きを妨害するため

 強力に覚醒を引き起こす「オレキシン」という神経伝達物質は食べることにも関与している。オレキシンが欠乏することでナルコレプシーが引き起こされる。

 

入眠の直前には脳が眠りを拒否する「フォビドンゾーン(進入禁止域)」というものがある→「睡眠禁止ゾーン」

 睡眠圧に対抗するシステムは、入眠直前に最高に強くなり、その後急速に活動が弱まって脳が睡眠モードになる。

 

■明日早い時の秘策

 いつも通り寝て、睡眠時間を1時間削る方が、すんなり眠れて質が確保できる可能性が高い。「後ろにずらすのは簡単、前にずらすのは困難」

1日で楽にずらせる時間は1時間。

 1時間早めに寝たいときはいつもより1時間早くお風呂に入って軽い運動を組み合わせて体温を作為的に上げる。

入眠定時

・眠りを促すホルモン、メラトニンは朝の光によって分泌が抑制され(覚醒)、夜になると分泌が促される

 寝る前はブルーライトの影響力を強める行為(真っ暗な部屋でスマホを長時間見る、など)

 

4章 超究極!熟睡をもたらすスタンフォード覚醒戦略

覚醒のスイッチ①光

体温、自律神経、脳やホルモンの働きも、光がないとリズムが崩れて調子が悪くなってしまう。

 

覚醒のスイッチ②体温

覚醒時はしっかりと体温を上げてスイッチオンにしておく

 

 

覚醒戦略①アラームは「2つの時間」でセットする

スリープサイクルには個人差があり、それほど規則的でないため前もって予測できない

・ 1回目のアラームは「ごく微音で、短く」セットする
・2回目のアラームは1回目の20分後にセットする

 1回目のタイミングで起きられれば、レム睡眠で起きられたということで目覚めが良い。起きられなければノンレム睡眠で深い眠りの真っ最中。

2回目のアラームは無理なく起きられる

5~7時くらいの時間帯であれば、生理的にレム睡眠が増えている

 

覚醒戦略②「眠りへの誘惑物質」を断捨離する

  すぐに行動することでさらに体温のスイッチがしっかりオンになる。天気にかかわらず朝の光を浴びる。

 

覚醒戦略③「裸足朝活」で覚醒ステージを上げる

  床に直に触れることで皮膚感覚を刺激して、上行性網様体を活性化させる。羅速で皮膚温度を下げ、サーカディアンリズムで自然に上がっている深部体温と皮膚温度の差をさらに広げる。

 

覚醒戦略④「ハンドウォッシュ」メソッドで目を覚ます

  手を冷たい水で洗う。手を水につけることで、深部体温と皮膚温度の差を少しでも広げるのが狙い。朝風呂<朝シャワー

 

覚醒戦略⑤「咀嚼力」で眠りと記憶を強化する

 朝食には、体温を上げ、1日のリズムを整えて活動を始めるためのエネルギー補給問いいう役割がある。朝食には「体内時計のリセット効果」と「肥満防止効果」がある。

 

覚醒戦略⑥とにかく「汗だく」を避ける

 問題なのはあ体温が上がりすぎること。体温が上がりすぎると発汗による熱放散が起きて元の体温より下がる。早足のウォーキングの方がおすすめ。

 

覚醒戦略⑦「テイクアウト・コーヒー」で「カフェイン以上」を取り込む

 健康な成人の2型糖尿病、肝臓癌、子宮内膜癌のリスクを減らす。血中のカフェイン濃度は半分になるまで約4時間かかる。

 

覚醒戦略⑧「大事なこと」をする時間を変える

頭を使う仕事、重要な仕事はできるだけ午前中に集中した方が賢明だ。

 

覚醒戦略⑨「夕食抜き生活」が眠りに響く

 絶食すると「オレキシン」の分泌が促進されるが、食事をすればオレキシンの活動は低下し、覚醒度も落ち着く。夕食を食べないと、食欲が増大する上に、覚醒して眠れなくなる可能性が高い。「百害あって一利なし」

 

覚醒戦略⑩「夜の冷やしトマト」で睡眠力アップ&11 「金の眠り」になる酒を飲む

ギャバ(GABA)」は抑制系の神経伝達物質アミノ酸。睡眠時に活動する神経伝達物質で、睡眠導入効果や睡眠維持効果が期待できる。

 

 

5章 「眠気」を制する者が人生を制す

眠気

「まとまった長い覚醒を維持できない状態」

 

■うとうとした午後の眠気(アフタヌーンディップ)の原因

  1. 睡眠負債によって睡眠圧がましてくる
  2. サーカディアンリズムや90~120分でやってくるとされる「ウルトラディアンリズム」などの体内時計の問題

・朝目覚めが悪い理由

→慢性的に睡眠が足りず、「睡眠負債」を抱えていること。短い昼寝でもリフレッシュできない。

生活リズムの乱れは、そっくりそのまま睡眠リズムの乱れにつながる。

 

 生物的にランチは午後に眠くなる原因ではない。

あまりに重い食事を取ると血糖値にも影響が出て、極端な場合はオレキシンなどの覚醒物質の活動を抑えてしまう可能性がある。

 空腹時にはオレキシンの分泌も増え、覚醒度が上がる。

■睡魔に打ち勝つスタンフォード式「アンチスリーピング」メソッド

・会話は覚醒の強いスイッチ

・噛めば噛むほど目が覚める

・温かいものを飲めば、多少は体温が上がり覚醒度が上がる。

 

■世界のトップがやっている超一流の仮眠術

パワーナップ

仮眠をとるなら20分程度。1時間以上昼寝する人は昼寝の習慣がない人に比べて認知症の発症率が2倍も高い。

週末はいつも通りを心がける。就寝時間はウィークデーと同じにするのがおすすめ。

週40時間の自由をつくる超時間術

第1章 時間にまつわる3つの勘違い

勘違い1 物理的な時間がない

・日本人の労働時間は減り続けている

◎「時間がない」と感じるのはあなたの勘違い。まずは「忙しい」というのを完全に止めてしまおう。

 

勘違い2 やるべきことが多すぎる

・やることが多いのは自分の招いた災害

◎やるべきことが多いほど生産性は下がる。大きな成果を出すために行動を絞り込む。

 

勘違い3 忙しい人は仕事ができる

・男性は週25~30時間の労働がベスト

「本来の自由な時間」を有効に使う方法を考えていけばいい

時間不足は錯覚→時間ではなく「行動」で自己管理をする。最低限やるべきことを決めたらひたすら取り組む。どうしても時間を決めなければならない作業はアラームを設定する。

◎「時間がない」と感じるのは、時間感覚の歪みが原因。歪みを正せば物理的な時間も増えていく。

 

 

第2章 時間感覚を正す7つのフィックス

フィックス1 ゴールコンフリクトを正す

いくつもの目標や欲望がぶつかり合ってしまうケースがよくあり、「時間不足」の感覚を生み出す最大の原因だと考えられる。

・ゴールコンフリクト(目標が衝突し合う状態)の3パターン

1.わかっているけどやらないコンフリクト…欲望に負けてしまう
2.思い込みコンフリクト…「勘違い」が原因で目標の衝突が起きる
3.無知コンフリクト…知識が足りない。

・コンフリクト・リストを作る

1.今の目標を10個書き出す
2.10の目標から重要だと思う5つを選ぶ
3.5つの目標の「障害」を書き出す
4.それぞれの「障害」をコンフリクトのパターンに割り振る

・わかっているけどやらないコンフリクト対策

最も効果が高いのは「やるしかない仕組みを事前に作っておく」方法

・思い込みコンフリクト対策

自分の悩みを他人事のように見るテクニック。自分にとって最高の友人が同じコンフリクトに悩んでいる姿を想像しながら、頭の中で彼にアドバイスをしてみる。性格で冷静な解答ができる。

あえて不吉な未来をイメージすることで視点が広がり、思い込みを抜け出せる。

・無知コンフリクト対策

「知的謙遜」…簡単に言えば「自分の知識はどこまでが限界なのか?」をしっかり把握できている状態。「知的謙遜」のレベルが高い人ほど長い目で見て物事を学ぶスピードが早く、意見が違う相手からもどんどん知識を吸収していく傾向。

無知の知を手に入れる7つの質問

ソクラテス式質問法

  1. 明確化の質問…問題の具体的なゴールはなんだろう?
  2. 前提の質問…問題についてわかっていないことはなんだろう?
  3. 証拠の質問…今の答えを事実だと考えた理由はなんだろう?
  4. 起源の質問…今の自分の考え方やアイデアはどこから得たものだろう?
  5. 結果の質問…問題を試したらどんな効果があるだろう?
  6. 視点の質問…他の人はこの問題にどう答えるだろう?
  7. 仮定の質問…今の答えの代わりに、どんな答えが考えられるだろう?

◎目標や欲望が衝突し合うと「時間不足」の感覚が生まれる。まずは「コンフリクト・リスト」を作ってみよう。

 

フィックス2 時間汚染を防げ!

マルチタスク」は時間感覚を歪める大きな原因

・タスクシフト

気まぐれにやることを切り替えず、決められた時間(30分)でやることを切り替える。メールを見る時間も決めておく。

・TODO管理はインデックスカードで

・全く違う能力を使ったマルチタスクでは問題が起きない

ウォーキングマシンを使いながら本を読む、料理をしながら電話をする、皿を洗いながらオーディオブックを聞く

注意点

  1. すべての作業を同じ環境でやらない
  2. できなかった作業はため込まない
  3. 1時間を超えて仕事をしない
  4. 整理整頓をし過ぎない

◎脳は少しの変化でもパニックを起こす繊細な器官。作業の時間・切り替えのタイミングは事前に決めておこう。

 

フィックス3 呼吸を変える

・呼吸を変えれば時間も変わる

  1. 1から5まで数えながらゆっくり息を吸う
  2. 1から6まで数えながらゆっくり息を吐く
  3. これを10回繰り返す

・科学が認めた5つのすごい呼吸法

  1. サマ・ヴリッティ(等間隔呼吸法)…4秒かけて鼻から吸い、4秒かけて鼻から吐く
  2. 腹式呼吸
  3. 片鼻呼吸法
  4. カパーラバーティ…背筋を伸ばして座り、鼻からゆっくり息を吸い、下っ腹に力を込めて鼻から一気に息を吐き出す。10回繰り返す。
  5. スダルシャンクリヤ…1分間に3,4回のペースでゆっくりと呼吸を続け、鼻や喉を通り抜ける感覚に集中する。3~5分続けたら今度は1分に30回の短いペースで素早く呼吸を行う。1~2分続けた後、腹の底から「アー」と言いながら、できるだけ長く息を吐き切る。これを3回繰り返す。

◎時間が足りない感覚は呼吸法によって和らぐ。

 

フィックス4 リフレーミング

嫌な状況を前向きに解釈することで、ネガティブな感情に立ち向かうテクニック。

  1. 時間がなくて焦りを感じたら、「自分はワクワクしているだけだ」と声に出してみる
  2. 同じセリフを3回繰り返して、自分が言ったことを信じ込むように努力をする

・感覚のラベリング

できるだけ細かく自分の状況を説明していくのがポイント

・自分が不安を感じているという事実そのものは否定しない、自分の不安を認めながらそれでも不安がないかのように行動する

◎時間のプレッシャーでドキドキしてきたら、「ワクワクしてきた!」「興奮してきた!」と声にだそう

 

フィックス5 親切

他人のために時間を割いた方が、自分の時間を有効に使える→自己効力感

・正しく親切をする5つのポイント

  1. まずは相手に共感する
  2. 相手のミスに寛容になる
  3. 他人の人生にポジティブな影響を与える
  4. 他人に害がある行為は全力で避ける
  5. わがままな行動を我慢する

・親切を正しく使う4つのコツ

  1. 自分を犠牲にしてまで相手を助けない
  2. 「一日一善」より「週一五善」
  3. 親切は一年に100時間まで…1週間に2時間くらい
  4. 自分にとって意味のある親切をする

◎他人のために時間を使うと自分の時間を有効に使える。週に1日、5回の親切を積み重ねよう。

 

フィックス6 スモールゴール

小さな目標を設定する方法

不安とストレスが消え、結果としてモチベーションもアップする。余裕のある時間感覚が育つ。小さな達成感をコツコツと積み上げていく。

  1. 最長でも20分で達成できるゴールを作る
  2. 成功率が80%くらいの目標を心がける
  3. 自分の達成度を記録したノートを作る

記録する項目

  1. ゴールに直接関連したものだけ
  2. 友人やブログ、SNSに報告(公開)する
  3. アナログを優先すべし

 

フィックス7 自然

「自然」が時間の余裕を生むのは、私たちの心が日常から切り離されるから

スマホの壁紙を自然の光景に変えるのも効果あり

「ウォーキング」を組み合わせて自然をみる。

 

 

第3章 それでも時間がないあなたに贈るストレス対策

一時停止リマインダー…人間はリマインダーさえあれば自然と意識がそちらへ向かう

背筋を伸ばす…両腕の腕を捻り、両の掌を外側に向けて胸を張った姿勢になったら、手を戻す

楽しい記憶を思い出す

貧乏ゆすり

ガムを噛む

不安になる時間を決めておく

テトリス

動物の動画を見る

SIT…30秒だけ全力で体を動かす→3分間の休憩を入れる→再び30秒間全力で体を動かす(週に3回超はやってはいけない)

太陽の光を浴びる

筆記開示

ハンドマッサージ…親指の下を揉む

お笑い動画を見る

パワーナップ…午後1時〜2時の間に10~30分の昼寝をする

休暇の計画を立てる…できるだけ細かくプランを立てる

自分にとって有効なストレス対策をリストにしておく

 

・やってはいけない6つのストレス対策

ギャンブル

ショッピング

タバコ

食べ過ぎ

ゲーム・ネット…はっきりとした目的意識がないまま、刺激の強い情報に気を取られてしまう

 

第4章 職場の「時間汚染」に打ち勝つ働き方

長時間通勤は私たちの生産性を下げる大きな要因となる。しかし、目的意識を持つことで有意義な時間にもできる。

ステップ1 プレップ

・これから私は何をしようとしているのか
・その行動の理由、目標、目的はなんだろうか?
・その行動は、どのように行えばいいのだろうか?
・その行動には誰が関わるのだろうか?
・目的を達成するのに必要な情報や人はなんだろうか?

ステップ2 ドゥー

ステップ3 レビュー

・いつどれぐらいの時間で目標を達成したか?
・準備通りに実行できたか?
・目標を終えた結果、前に比べて何が変わったか?
・準備を実行して何かわかったことはあるか?
・次に同じことが起きた時にもっとうまくやれることはあるか?

 

ブレインストーミングよりブレインライティング

 

第5章 自分の時間を取り戻す8週間プログラム

1~2週 時間が延びる感覚を味わう(タスクシフト)
3~4週 乱れた時間感覚を整える(障害ベースのスモールゴール、プレップ・ドゥー・レビュー)
5~6週 時間を取り戻す準備を整える(効果的なストレス対策をリスト化、コンフリクトリスト)
7~8週 時間の呪縛を逃れる(リフレーミング、パワーブリージング)

8~時間を捨ててみる